「日韓の視覚障害教師の会」−交流再び 絆を強め− (点字毎日、2015年1月25日)

 全国視覚障害教師の会(JVT、重田雅敏代表)と、韓国視覚障害教師の会(KBTU、キム・ホンヨプ会長)による、第2回親善交流大会が17日、横浜市都筑区の横浜あゆみ荘を会場に開かれた。2013年12月にJVTから17人の派遣団が韓国ソウルを訪れて実現した交流から1年。今回は韓国側から12人の一行が3泊4日の日程で来日した。交流大会には日本側から約30人の会員をはじめ60人近くが参加。互いの活動や実践事例の報告と分科会討議で経験や情報を共有した後、夜の懇親会で親睦を深めた。

 両団体の交流は、JVTからの働きかけで始まった。1981年に組織したJVTは、100人を超える視覚障害教師を会員に、教育実践の向上と教育環境の改善を目指して30年以上にわたり研修を中心とした活動を続けている。一方のKBTUは09年に結成された若い組織だが、約120人で毎月の定例会をはじめとした活発な活動を続けている。韓国では08年の差別禁止法施行後に障害者雇用が進み、教員に採用される例も増えているがその後の支援が追いつかず、職場環境の充実を求める活動も大切な柱になっているという。

 今回の交流では、JVTの重田代表が「仲間との出会いこそJVTの活力の源であり、困難を乗り越えるヒントと力を与えてくれる。これは国境を越えても変わらない。同じ思いを共有するかけがえのない仲間とさらに絆を強めたい」とあいさつ。KBTUのキム会長も「第1回の交流を終え、両国の教師の会についてこれまで以上の関心を持つようになった。これからもお互いに理解し合い、助け合う発展的な関係になりたい」と応えた。

 式典後の記念講演では、日本初の全盲の理学博士として知られ、今も嘉悦カエツ大学で講義を受け持つ生井良一ナマイリョウイチさん(67)が「視覚障害教師としてこれまで心がけてきたこと」をテーマに語った。生井さんはボランティアの助けを受けながら学生と真剣に向き合う中で、30年間教員生活を送ることができたと振り返り「その意味では人間関係をしっかり見つめることができた。見えないことは決してマイナスではないと思っている」と両国の後輩たちを前に語った。


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